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2009年1月12日 (月)

旧市庁舎の天文時計(プラハ)

Tenmondokei4

プラハ旧市庁舎天文時計の前で3時に旦那と待ち合わせをした。行ってみると凄い人だかりで、どこにいるのだかとても探せる状態ではない。それもそのはずすっかり忘れていたのだが、 9時から21時までの毎0分にここのからくり時計が動くのである。そのほんの何十秒のために毎時間沢山の観光客が集まって来る。どうやら私達は最も不適切な待ち合わせ場所を設定してしまったらしい。

このからくり時計は「使徒の行進」と呼ばれており、時計上部の二つの小窓に順番に十二使徒が現れ全員が登場して窓が閉まる。窓の下ではガイコツが紐を引っ張り鐘を鳴らすという単純なものである。それでも沢山の観光客がそれを目当てに集まってくるのだから羨ましいばかりの集客力である。

Tenmondokei2

この天文時計には一つの言い伝えがあって、これがなかなかそれっぽい。この時計は15世紀中頃にハヌシュというカレル大学の数学・天文学教授によって作られたが、あまりに素晴らしいで出来栄えだったのでプラハ以外でまた作られたりしないようにプラハの市参事会が彼の眼を潰してしまった。盲目になったハヌシュは暫く時計の管理をしていたが、まもなく病に倒れ亡くなってしまった。それ以来時計は時を刻むのをやめ、1948年電動に変えられるまで動くことはなかった・・・と言うのである。

興味深い話ではるが、実際にはこの話は誤りである。この時計の作者はハヌシュではなく、1410年に時計職人のミクラシュとプラハ・カレル大学の数学・天文学教授のヤン・シンデルによって作られたということが20世紀に入り明らかにされている。ただ、そういう話がまことしやかに囁かれるほど、この時計は素晴らしく、プラハの誇りであるとともに愛されてきたのだろう。

Tenmondokei3

この天文時計で最も古い部分はこのプラネタリウムの文字盤と時計の構造。中世の天文学とで使われたアストロラーベのような機構を備えているのだそうだ。随分複雑な文字盤で何処を見ればよいのちょっとわからない。文字盤の真ん中にある青い丸は地球を表わしているのだそうだ。地球の周りの青・赤・黒の部分が地平線で、それぞれ日中、黄昏・曙、夜を表わしており、金色の太陽の針が昼なら青い部分に夜には黒い部分に移動する。地平線の青と赤の変わり目にはラテン語で「occasus(日没)」「crepusculum(黄昏)」、「aurora(夜明け)」「ortus(上昇)」と書かれている。金色のローマ数字は通常での現地時間(つまりヨーロッパ標準時間)を、文字盤を横切る金の円弧はサマータイムに対応する為のものらしいが、見方がわからない。最も外側を囲んでいる黒地に金のドイツ文字の数字は古チェコ時間。古チェコ時間は日没から始まるので、この環は日没が0時になるように1年を通して動いているのだそうだ。そして、星座が書かれた環は十二宮環と呼ばれ、太陽の横道上の位置を示している。

Tenmondokei1

月々を表わすカレンダリウムは1870年に追加された。 19世紀だから意外に新しい。Tenmondokei5

この天文時計、もう一つ興味深いことがある。旧市街広場付近を歩いているとこの天文時計の鐘の音が聞こえてくる、ああもう3時なんだなあと思っていると、どうも鐘の音は不規則でその時間の数を叩いているようには聞こえない。でたらめに叩いている訳でもないだろうと不思議に思っていたら、やはりちゃんと意味があった。

1,2,3,4,32,123,43,2123,432,1234,32123,43212,

34321,23432,1234321,2343212,3432123,4321234,

32123432,123432123.43212343,2123432123,43123432,

1,2,3,4,32、・・・

一見何の関係もなさそうに見えるこの数列。実は、天文時計の鐘の音を表わしている。この数字はカンマの間の数字の和が時間(つまり鐘の音)を表わすようになっている。32なら3+2=5時、123なら1+2+3=6時という訳である。最初の1、2、3、4はそのまま普通に鳴らして、5時は一度3回鳴らして一拍おいて2回鳴らす。

この数列の凄いところは、カンマに捕らわれずに見ると、123432の繰り返しでできているところである。それが24時で減じて行く方の2で終わり、また1時から繰り返し始められるようになっているため、丁度時計に使える数列になっているのだ。誰が発見した数列なのか、どうしてこれがこの時計に使用されているのか、またいつから採用されたのか、残念ながら私にはわからないが、そのうち調べてみたいとは思っている。

プラハに行く前からとても見るのを楽しみにしていたこの天文時計。知れば知るほど、ますます気になる存在になってしまった。

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