
火薬塔からHybernska通を東へ入るとホテル・セントラルというアールヌーヴォー様式の瀟洒なホテルが建っている。設計はカフェ・コルゾのオーマンとその弟子であるA・ドリヤーク、B・ベンデルマイエル。オーマンはプラハの工芸美術学校で建築装飾の教授を務めており、この学校では芸術の総合化を目指していた。このホテルも総合芸術建築として設計に取り掛かったが、1899年にウィーンに宮廷建築家として招聘されたため(オーマンはウィーン・アカデミーの出身で、ネオ・バロックの建築家としてそのキャリアをスタートさせている)、後は弟子二人に引き継がれ、ホテルは1901年に完成された。
何と言ってもベイウィンドウ横の化粧漆喰の繊細な装飾が目を引く。この化粧漆喰は装飾彫刻家のクローチェクが独自に考案したものである。プラハのアールヌーヴォー建築には工芸品のような繊細な装飾を施されたファサードをよく見かけるが、これはクローチェクの考案あってのことなのだそうだ。

このホテルのことは本で見て知っていたが、そのときはあまり興味を引かれなかった。プラハに着いた頃にはすっかり忘れていて、地図の中で名前を見つけて思い出したくらいだ。実際に見てみると思いのほか魅力的な建築であることに驚いた。柔らかさの中にも凛とした品がある。漆喰の装飾はもとより金の使い方も丁度いい(金という色は上品にも下品にもなる難しい色だと思う)。ファサードを見るだけでも楽しいと思う建築は久しぶりである。
入口の庇
下にはHOTEL CENTRALの文字
入り口両横の窓上にもホテルの名前
出窓の下の装飾
豪華なエレベーターと階段

階段はアールヌーヴォーの最大の見せ場(私にとっては)。

階段手摺のアイアンワーク
近代的なガラス張りのエレベーター室。ガラスの後ろにアールヌーヴォーの手摺が見えてカッコイイ。
階段途中から上階のエレベーター扉を見上げる。
窓のステンドグラスと壁に描かれた絵も可愛らしい。
階段を見下ろす。エレベーターを取り巻くように階段が配されているのでこれが精一杯。
階段の見上げ
このK+Kホテルというのはオーストリアの大手ホテルグループで、私も今回のプラハや2年前ブダペストでホテルを探した折このグループのホテルを検討したことがある。どのホテルもスタイリッシュな内装で女性が好みそうなホテルだった。クチコミ評判もよいようなので、いつかオーストリアに行くことがあれば今度は泊まってみようかな・・・。
http://www.kkhotels.com/
最近のコメント