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火薬塔

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旧市街広場からツェレトゥナー通りをまっすぐに歩いて行くと黒く煤けたゴシックの塔が見えてくる。火薬塔という無粋な名で呼ばれているが、17世紀に火薬倉庫として使われていたためこの名がついたらしい。1475年にペトル・パルレーシュのカレル橋の橋塔を手本にしてライセックが設計したものだ(パルレーシュはヴィート大聖堂を手掛けたドイツ人である)。もともとは旧市街を囲む市壁の一部だったが、18世紀の都市整備の一環で取り壊されてしまった。火薬塔を眺めているとさぞかし立派な市壁だったのだろうと思われ、私としては残念でならない。ローマやドイツのローテンブルク、北フランスのサン・マロやスペインのアビラ等、城壁に囲まれたヨーロッパの都市はいずれも非常に魅力的で、この市壁が存在したプラハはどんな風に見えただろうとつい考えてしまうのである。

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排気ガスですっかり煤けてしまったが、火薬塔という名前に似合わずレリーフや金の装飾が施された塔はなかなか華麗な印象である。今では市民会館がたっている場所に15世紀まではボヘミア王の宮殿があった。歴代の王はこの宮殿から戴冠式を挙げるプラハ城のヴィート大聖堂まで行進するのが慣わしであり、その行進の道筋は「王の道」と呼ばれ今では賑やかな観光ルートとなっている。この火薬塔はかつては王宮の隣にたっており、この「王の道」の起点だったのである。

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これが手本となったパルレーシュのカレル橋橋塔。屋根も全体のシルエッットもよく似ているが、装飾はこちらの方がシンプルな印象だ。この屋根の形は新市街の市庁舎等他の建物にも見られプラハの伝統的なものかと思っていたのだが、もとはパルレーシュが考案したものだったのだろうか。疑問・・・。

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火薬塔からプラは中央駅へ行く途中にあるヘンリー塔。これは市壁の一部と言うわけではなさそうだが、屋根の形はよく似ている。

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