那須歴史探訪館
栃木県芦野、石の美術館のすぐ近くの高台に同じく隈研吾設計の那須歴史探訪館がある。おそらくお寺であろう古い建物に増改築を行って資料館としたようで、かつての表門が裏となっている。街道から発展した那須の歴史をVTRや展示品で見せるこじんまりとした歴史資料館である。
資料館のエントランス。でも実はここからは入れない。この資料館、入口が少しわかりにくい。建物に入ろうとして奥に進むとそのまま、かつての表門に出てしまい、裏庭へと自然に案内されてしまうのだ(1番上の写真)。庭の竹の風情や庭の奥にある展望台からの芦野の眺めを楽しんでから資料館へ入れるようにとの建築家のちょっとした企みだ。実際の入り口は表門をもう一度くぐってすぐのところに、小さな和紙を貼った引き戸があり、そこから静かに入る。
受付から外を眺める。このあたりでは石の蔵が殆どで白壁の蔵は珍しい。
この資料館は馬頭広重美術館にそっくりだ。違うのは、天井やガラス壁を覆うのが藁和紙という平面的な素材を使っているところ。
平面を使っていても、透ける素材で建物に「軽さ」を求めるのは同じ。
先にも書いたが、この資料館は馬頭広重美術館を小さくしたような建物だ。そちらの完成度が高いだけに、少し残念だ。展示内容もかなりサビシイので、私としてはあまりオススメできない・・・。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント