市民会館(スメタナ・ホール)

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プラハのアールヌーヴォーといって真っ先に思い浮かぶのは、ポリーフカとバルシャーネクによる市民会館だろう。完成は1911年、コンサートホールや展示場、レストラン、カフェの入った文化センターである。コンサートホールの名前だけを取って、「スメタナホール」と呼ばれる方が一般的だ。

市民会館はポリーフカとバルシャーネクの協同設計だが、圧倒的に知名度の高いポーリーフカの作品の中で紹介されることが多い。中にはメインはバルシャーネクでポリーフカは助手として携わったとの説もあるが、建物の外観を特徴付けているコーナーのドームと入口周りのデザインがポリーフカらしいためか、どうもポリーフカの作品としての印象が強い。ネオバロックやネオルネサンス等古典スタイルを取りいれた外観のデザインは、「様式のブレンドと過剰な装飾」と表現されるポリーフカの真骨頂といった趣である。

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コーナーの濃いデザイン。半円状のモザイクはK・シュピラルによるもので、民話の一番面を描いたもの。

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コーナーのバルコニー。このバルコニーに面した部屋がムハ(ミュシャ)が内装を手掛けたことで有名な市長の間。ガラス・鉄・電飾といった近代的な材料をふんだんに使用したこの装飾は、R・シャロンとJ・マラトヤの作品と言われている。

二つ置かれている看板は、コンサートの宣伝と市民会館ガイドツアーの告知。市民会館の内部見学はガイドツアーのみ。不定期に行なわれるためここに時間を表示するシステムになっているようだったが、実際には時間の欄は空白になっていた。内部半地下のインフォメーションの窓口にツアーの時間が表示してある。ちなみに入ってすぐのアール・ヌーヴォー装飾の美しいボックスはコンサート等のチケット売り場である。

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バルコニーの見上げ

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コーナー部分の内部

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上の写真のコーナーを入ってすぐの入口

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部屋の表示も豪華

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エレベーター

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ホールの照明

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扉上部のガラスのデザイン

ちなみに、ここまでは無料で見られる。

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スメタナ・ホール 音楽祭「プラハの春」が催されるのはこのホール。

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スメタナ・ホールのガラスのドーム、バロックっぽく楕円形。

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市長の間の入口

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内装をムハが手掛けたことで有名な市長の間。バルコニーへの扉と二つの窓の3枚のステンドグラスが目を引く。

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中央の扉上のステンドグラス

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市長の間 天井には「スラブの団結」と題された円形天井画が広がる。

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市長の間 繊細な化粧漆喰

この市民会館には多数の芸術家が内装に携わっており、ムハが手掛けたのはこじんまりとした「市長の間」一室のみ。ポリーフカは多数の芸術家と組んで仕事をすることが多かったが、彼の強引な主張は芸術家達との摩擦をしばしば引き起こしたという。ムハとの関係がどうだったかは不明。

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市長の間 暖炉前のアイアンワーク

ちなみにガイドツアーにはショートコースとロングコースがあり、ショートコースの場合はスメタナ・ホールから市長の間まででコースが終了する。特別な興味がなければ、ショートコースで十分。

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廊下の装飾 何だか可愛い

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ワインセラーのある部屋

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アメリカン・バーの照明 ここはバーとして営業しているので、ツアーに参加しなくても入れる。

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1Fのカフェ 豪華で美しく一見の価値アリ。

プラハが舞台となっている映画「トリプルX」で、主人公がヒロインを昼食に誘うのがここ。

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パリ市庁舎

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美術館「えき」KYOTOでロベール・ドアノー展が開催されている。ドアノーは日本でも妙に流行った写真家なので、写真に特別興味のない私でも何点かの作品はよく知っている。多分流行ったのはバブル期だったと思うのだが、あの頃どこにいってもドアノーのいかにもパリっぽいお洒落なモノクロ写真が飾ってあった。中でも有名なのは、人ごみの中で男女がキスをしている写真。いかにもパリジャンっぽい男性の髪のフワフワ感とストールのラフな巻き方がいい感じで、この人正面から見てもカッコイイのかなぁと見る度に気になっていた。その男女のバックにぼんやりと写っているのが、このパリ市庁舎である。ちなみに、このドアノーの写真のタイトルは「パリ市庁舎前のキス」というのだそうだ。

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冬には市庁舎前の広場にスケートリンクやメリーゴーランドが出来て夜でも賑やか。

パリ市庁舎の歴史は古く、ルイ14世の時代から現在に至るまでこの場所から位置は変わっていない。建物自体は増改築を繰り返しているのでなんとも言えないが、1770年頃には現在の市庁舎の中核をなす部分は出来上がっていたらしい。その後市庁舎は1871年にパリコミューンにより焼失し1882年に再建されたが、これが現在の市庁舎となっている。再建時設計に携わった建築家はバリュー、デペルト、フォルミジェの3名。ただし、ファサードのデザインは旧市庁舎のものを完全復元したものである。

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パリ市庁舎は優美で豪華なネオ・ルネサンス様式。彫像の数が復元前よりも増やされているらしいが、少ない方が屋根のラインが綺麗に見えてよかったような気もする。

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市庁舎の時計

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ロベール・ドアノーは本国では国民的写真家らしく、2006年に11年ぶりの大回顧展がこの市庁舎で行なわれたとのことである(ちなみに2000年は、「パリ市庁舎前のキス」撮影50周年の年だったらしく、市庁舎に垂れ幕がかかったという)。現在京都で行なわれているのはその展覧会の日本巡回展なのだそうだ。できればこの市庁舎の中で見たかったが今となっては致し方ないので、例の男性の正面への手がかりを求めて「えき」へと足を運んだ。当然ながらそれについての収穫はなかったものの、私の中でイメージ写真家程度にしか思っていなかったドアノーという人への認識の誤りはきちんと修正できたので、それはそれで良かったのではないかと思う。基本的にはパリという劇場の中の洒脱な人間ドラマが主題なのだが、かつてのレ・アール(現在は近代建築に取って代わられたが、かつてはベルエポックの香り漂う鉄とガラスの美しい市場だった)やエッフェル塔、ギマールの曲線と女性のセクシーな曲線を重ね合わせた作品など、建築が好きなだけなんだけど・・・という人でも十分に楽しめる写真展である。

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